着物コラム

八重山上布には沖縄の恵みと思いが一杯

 
着物買取八重山上布

八重山上布は八重山諸島で制作されている織物です。

さらりとしたこの布で織られた着物は夏に適した風合いを持ちますが、布となるまでには非常に手の掛かる工程を積み重ねています。

作り手が丹精を込め、自然の恵みを生かして作られた八重山上布がどのような背景を持つのか見ていきましょう。





上質な貢物だった歴史を持つ八重山上布

八重山上布の「上布」とは、上質な麻織物のことです。

麻は植物の名前ではなく、植物の茎や葉から取れる繊維のことを指します。

ですから、麻織物と言ってもヘンプやリネンなど原料の植物はさまざまで、そのうちの苧麻というイラクサ科の植物繊維で織られているのが八重山上布です。

八重山上布は琉球王国時代に薩摩藩への貢納品として納められていた歴史があります。

沖縄名産の織物はいくつもありますが、八重山上布は石垣島を中心として作られてきました。

納められた上布を薩摩藩が販売していたので「薩摩上布」と呼ばれた時代もありますが、その税制が廃止された後は新しい織り機が開発されたこともあって、八重山上布としての質と地位を確立していったのです。

織物となる糸を作るだけでも重労働

八重山上布制作は、苧麻から糸を作ることから始まります。

地元で収穫した苧麻の茎の皮をはいで水にひたし、やわらかくなった繊維を指で裂いて結んで糸にするのです。

1反分の糸を作るのに1か月以上も掛かります。八重山上布は織る前に糸を染めますが、染め方には捺染と手括りの2種類があります。

捺染では、石垣島に生えている紅露という植物を染料としています。ここから取れる真っ赤な汁をさらに濃縮させて、竹の櫛で擦り込んで染めるのです。

手括りは、糸の染めたくない部分を括って染料が付かないようにしてから染色する方法です。

八重山上布は長らく捺染で制作されてきましたが、近年になって手括りの技法も復活されました。

ここまで行ってから、やっと糸は布として織りあげられます。しかしこの後も、気を遣う作業が待ち受けています。

仕上げにも気を遣わなければ完成しない

織りあがった布は、天日干しをされます。そうすることで天然染料の色を発色させるのです。

しかし、天然原料なので、非常にデリケートな扱いが要求されます。

10日間ほど干さなければならないのですが、その間に雨に合うと色がだめになってしまうのです。

八重山ではスコールのような雨がよく降るため、布の状態にいつも気を配っていなければなりません。

干された布は、色止めと漂白をされます。八重山上布は白上布という別名も持ち、白色がベースの布となっています。

色止めと漂白のために使われるのは海水です。海で何時間もさらして色が落ち着いた布は、海水を落とすために十分にすすがれます。

このような大変な工程を経て地色は白く、紅露の色は布になじんだ赤茶色となり、八重山上布ができあがるのです。

品質も手の掛け方も最高級な自然の恵みの布

八重山上布は昔ながらの原料と手法を用いているため、たくさん作ることはできず、後継者の育成も簡単にはいきません。

しかし、重労働であっても伝統を大切にしていきたいという思いが作り手を支え、自然の恵み一杯の織物ができあがるのです。

上布とは細い糸で細やかに織られた上等の織物のことですが、八重山上布はその上に税金の代わりに納められていた歴史を持つため、品質に厳しい目が注がれてきました。

そこで身分の高い人ぐらいしか手に入れられなかった時期もあり、布はセミの羽根のように軽やかで透明感を持つと形容されました。

八重山上布の着物は現在でも高価なものですが、買取価格にもそれは反映されています。

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