• 世界中で貨幣として流通し、一時は金本位制まで確立されたほど定着していた金貨。金貨が普及した背景や、海外・日本の金貨の特徴、金貨の状態を識別するポイントなどをご紹介します。

                           

    どうして金貨が普及していたのか?

    金はアクセサリーや調度品などで古くから利用されていましたが、貨幣として加工された背景には、その美しさや耐久性の高さ、加工のしやすさ、希少性の高い金属であるため偽造を防止しやすかったなどの点が挙げられます。ただし、純金は柔らかすぎて貨幣には適さなかったため、銀や銅などの他の金属を混ぜて強度を挙げていました。このような金貨は、まずイスラム圏や東ヨーロッパを中心に普及し、続いて西ヨーロッパへと広がっていきます。西ヨーロッパでは古くから銀貨が使用されていましたが、国際貿易が盛んになったことで、世界共通の貨幣として金が普及していきました。そして、近代世界では金本位制が主流となっていきましたが、20世紀初頭に続いた大恐慌によって通貨としての金貨の価値が不安定になり、変動相場制へと移行していきました。

    紀元前から愛用されていた海外の金貨

    海外では古代エジプトや古代ギリシャ、古代ローマなどの紀元前後から金貨が製造されていました。当時は貨幣の製造技術が未発達だったため、金塊を円型にした程度の形状に、それぞれの神話の神や動物が刻印されていました。航海技術が発達し、各国間の貿易が盛んになると、それに伴い金貨も世界中へ流通していきます。中世には東ヨーロッパを中心に、支配者のモチーフが刻印された金貨が幾度も発行されました。そして、近代以降はコインの加工技術が洗練され、見た目もいっそう美しい金貨が製造されていきます。記念金貨などもこの時期に誕生し、王位継承や国家行事などの節目に、デザイン性に富んだ金貨が発行されていました。海外の金貨は、その希少性や品位に応じて、様々な価値がつけられています。

    日本でも金貨が使われていた

    日本では、江戸時代にも小判が製造されていましたが、藩の困窮状況を反映して低品位や偽造のものが多く出回るようになっていました。明治政府が金本位制を定め、高品位の金貨を大量に製造したことで、日本でも安定した質の金貨が普及していきます。明治時代にはいわゆる旧金貨と新金貨の2種類がありますが、そのうち旧金貨とは明治初期から明治29年まで製造されていた金貨を指します。1円金貨・2円金貨・5円金貨・10円金貨・20円金貨と多くの種類があり、5円金貨は希少性が高く、20円金貨は大ぶりで美的価値も高いことから人気となっています。明治30年以降に製造された新金貨は5円金貨・10円金貨・20円金貨の3パターンでしたが、不況などを背景に多くが改鋳されてしまったため、現在残っている数は少なく、いずれも希少価値が高いとされています。明治時代に製造された金貨は昭和の戦前まで引き続き使用され、戦争による金属不足をきっかけに通貨としての流通が停止されました。

    金貨の状態を識別する基準とは?

    金貨の価値を左右するのは、希少性と保存状態です。保存状態には統一された基準があるため、手元にある金貨の価値を確かめる一助となります。もっとも高値をつけられるのは「完全未使用品」であり、流通しなかった金貨のうちキズや摩耗も少なく、製造当時のツヤを保っているものが該当します。既に流通した金貨では、もっとも高値となるのが「極美品」であり、主要デザインがしっかり識別でき、キズや摩耗も比較的少ないものが当てはまります。後は、デザインやツヤの消耗具合、キズや摩耗の程度によって区分されていきます。金貨が手に入った場合は価値を落とさないよう、柔らかい布で丁寧に拭くなどの手入れがポイントとなります。

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