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野球歴20年の筆者が語る、野球が違った視点で楽しめるようになるグローブのポイント!

どのスポーツにとっても、道具は命。

野球においてはグローブ、バット、スパイクと多様な道具を用いています。

特にグローブは「選手の手の代わり」となるもので、自分の体のように大切なものです。

そんなグローブの深い世界の一部を覗いていきましょう。

グローブ 光 太陽

いきなりですが、みなさんは野球の経験はありますか?

筆者は小学生の頃から野球を始め、社会人になった今も友人と休みの度に草野球を行っており今年で野球歴20年になります。

仕事が忙しく寝不足でも、そして試合中に怪我をして骨折しても、草野球は必ずやります。

そんな自他ともに認める“野球バカ”な筆者ですが、野球を語る上で欠かせないのがグローブで、ポジション別に2つ持っています。

それぞれオーダーしているので、相応のこだわりはあるのですが…その話は後ほど。

筆者 グローブ ゼット zett
筆者愛用のグローブ。同じ手に合わせたオーダーグローブでも用途や仕様に合わせ形は全く違う

投手のグローブは“手グセ”に対応

グローブを語る上で最も重要なポイントの一つ、「グローブの形」です。

グローブにはスタンダードのものがありますが、各ポジションによって、用途や形が全く違います。

キャッチャーやファーストのようなミットはとてもわかりやすいですが、例えば同じ内野でも、全くグローブが異なるのです。

例えば投手のグローブの特徴は「いかに相手に球種やクセを悟られないか」に尽きます。

最もわかりやすいのはウェブ(親指と人差し指の間)が全て塞がっていることです。

少しの隙間でも球種がバレてしまうため、このような作りになっています。

また、グローブの中で手を動かして握りを決めるピッチャーは動きがバレないようにグローブが大きくしたり、クセに合わせてグローブの形状が大きく変わってきます。

左投手 モーション
投げ方、球種などによって個性が出るが、ウェブは塞がっている

ちなみに筆者のグローブは投手用です。かなり派手なウェブですが、ちゃんと塞がっています。

加えて手のひらの付け根から人差し指にかけてグローブを握る時に握りやすくするため、ウェブの中心に紐を通していたりと…創意工夫はつきません。

左 グローブ 投手
筆者愛用のグローブ。高校時代に購入してから10年以上使っており、思い入れも深い
zett ディテール
ウェブはデザイン性だけでなく、機能的なディテールも重要になってくる

野手のポイントは“大きさ”と“深さ”

一方、野手のグローブはどうでしょうか?各ポジションごとにデフォルトの形が存在しますが、近年はグローブも進化しており、主に「グローブの大きさ」と「ポケットの深さ」を気にされることが多いです。

グローブは大きければ大きいほど、ボールを取れる範囲は大きくなります。一方で、手に近い感じで操作するには小さい方がいいと言われています。

大きいグローブは外野手が多く使います。またファーストミットも大きいものが多いです。

特に外野手は操作性より捕球範囲が重要なポジションであり、大きいフライを球際(ボールが落ちるギリギリのところ)ギリギリで捕球するというシーンをよく見かけると思います。

その1cmですら、欲しいというプレーヤーが多く存在するのです。ただ、大きすぎると操作性に欠けるので、この双方のバランスがとても難しいです。

また、ポケットが深く、強い打球にも対応できるため、三塁手も使用する選手が多いです。

外野手 スライディング キャッチ
外野手は大きいグローブだからこそのプレーが随所に表れる

小さいグローブは二塁手が多く使います。

二塁手はダブルプレーなどの細かいプレー、外野を介した中継プレーなど速さ、機敏さを求められるプレーが多いです。

そのプレーに対応するには、自分の手のように自在に操ることができるグローブが適しています。

この手に近い感覚を求める選手はグローブが小さい傾向にあります。

実は投手でも、フィールディングを重視する選手はグローブが小さいことがあります。松坂大輔投手がその代表例と言えます。

高校球児 外野手
内野手は細かいプレーが要求されるため、外野手用に比べ小さく、操作性に優れる

グローブの革も様々

実際にプレーする選手にとって、もう1つ気にするのが革です。

特に皮は、一見変わらないように見えますが、柔らかさによって型が変わったり、手入れによって寿命が変わったりとします。

グローブの皮は基本的に牛革を使用しています。この牛革はステア、キップ、カーフという大きく3つの種類が存在しています。

グローブ 刺繍 型 茶 レザー
同じように見えて、グローブの皮はそれぞれ違ってくる

ステアはグローブのスタンダード

まずステアですが、生後2年以上の成牛革を指します。

一般的なグローブのほとんどがステアを用いて作られています。ステアは耐久性に優れているという特徴があります。

ローリングス社のHOHというステアは多くのメジャーリーガーに愛用されていたり、和牛ステアは分厚く丈夫で耐久性が優れており、キャッチャーミットに用いられるなど、ステアにも様々な種類が存在します。

一方、キメが粗いため、傷がつきやすかったり、しなやかな動きが出ないという欠点もあります。

先ほど紹介した和牛ステアはこの点が著しく強いため、グローブとしては使用されていません。

プロ仕様のキップと高級品カーフ

次にキップですが、生後6ヶ月から1年以内の牛革を指します。

ステアに比べキメが細かく、上質な革として知られています。市販品で流通することは少なく、オーダーグローブやプロ選手のグローブなど最上級のグローブに使用されることが多いです。

非常にしなやかで、手に馴染む革として知られています。市販の革製品でも使われることが多く、キップ革製の物を手に取られたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

最後にカーフですが、生後6ヶ月以内の牛革を指します。キップよりキメが細かく、柔らかいため、肌触りはとても良いです。

薄くて軽いのですが、強度が劣ってしまうため、グローブではあまり使われていないのが現状です。靴のアッパーなどで使用されることが多いです。

実は色でコンディションが変わる!?

野球グローブは革の色でも革のコンディションがわかります。革に近い色が最も良い革で、黒が最もよくない革とも言われています。

これは一概に言えることではないですが、革に色をつける際、革に近い色は上塗りができないが、黒は他の色で失敗したものに上塗りができるためとも言われています。(あくまで関係者から聞いた噂ですが)

ミズノ mizuno 革 黒 グローブ
グローブを買う際は実際に触って確かめよう

そんな話をしましたが、グローブは買ってからが本当の勝負です。自分の体の一部のようにオイルで磨き、湿気や温度に注意するなどすれば革の持ちは大きく変わってきます。

革の状態やグローブの重さはプレーの良し悪しにも繋がります。筆者の投手用グローブは10年モノになりますが、革の色の話を知っていたおかげか、非常に良い状態が続いています。

手入れ次第ですが、グローブは10年以上使うことができる商品です。高価なモノが多いので、なるべく長く使えるようこまめにお手入れをしてみましょう。

グローブ レザークリーム ミンクオイル
手入れ道具も様々。グローブの状態を把握し、最適な方法で長く使用したい

球界を代表する選手の“クセ”は半端ない!

ここまでは知識的なお話をしてきましたが、最後に実際の選手のグローブをみながら、どういったこだわりが存在するのか、見ていきたいと思います。

まず、投手のグローブから紹介します。

ダルビッシュ有選手

特徴的なのは、背面が覆われている「フォールバック」という構造を取り入れており通常のグローブに比べてホールド感、フィット感が強く生まれます。

些細な動きでも出てしまうという難点はありますが、投球時にグローブをしっかり握れることで、より力強い投球ができるモデルになっていると言えます。

参照元:ダルビッシュ有選手のグローブについて

大谷翔平選手

実はこのグローブ、背面にジーンズ生地を使用しているのです。おしゃれです。

最近のグローブでは、背面に別の素材を当てることが少なくないのです。デザイン面もありますが、撥水性に優れていたり、革に比べて軽量であったりと機能的にも優れている部分があります。

参照元:大谷翔平選手のグローブについて

同じポジションでも、かなり違うグローブ

次に内野手のグローブを紹介します。

菊池涼介選手

菊池涼介選手のグローブの特徴は「小ささ」で、通常のグローブに比べてとても小さい作りになっており、実際の使用時には手を全部入れていないそうです。

二塁手のプレーの特徴は取ってから投げるまでの速さ。そのため、菊地選手はボールをグローブに当てるだけの「あて捕り」という捕り方でボールを取っています。

ほとんどボールを握らずに取るため、ポケットの部分がほとんどなく、その代わり取った瞬間にすぐに投げ手にボールを移すことができる構造になっているのです。高度な技術に合わせてグローブの形も大きく変化しているのです。

参照元:菊池涼介選手のグローブについて

山田哲人選手

同じ二塁手でも山田選手はグローブの形が大きく違っています。

山田選手曰く「ガッチリ掴みたい」と話していることも影響しているでしょう。同じポジションでも自身の感覚1つでグローブの形が大きく変わってきます。

ちなみに山田選手のグローブのロゴ、どのメーカーなんだろうと疑問に思う方もいらっしゃると思います。実は「ドナイヤ」という小さなグローブメーカーの商品です。

グローブは作り手によって大きく変わって来るため、非常に繊細な商品です。そのためスポンサーについているメーカーと違うメーカーや普段耳にしないメーカーのグローブを使うことも多いです。グローブメーカーを追ってみるのも、1つの楽しみだと言えます。

参照元:山田哲人選手のグローブについて

外野手のグローブも様々

最後に外野手のグローブを紹介します。

イチロー選手

言わずと知れたスター選手はグローブにも並々ならぬこだわりを持っています。

開き具合をその日その日でミリ単位の調整をするため、あえてグローブの紐を長くしていたり、軽さ、開きやすさ(柔らかさ)を重視しています。

他にも数々の逸話があり、名人級のグラブ技工が作ったグローブも感覚的に合わないと返却するほど、グローブへのこだわりは深いです。

見た目もスタイリッシュで、日本ではイチローモデルが今の外野手グローブのスタンダードになっています。

参照元:イチロー選手のグローブについて

岡田幸文選手

最後に、日本の外野手でも最も守備が上手いと言われている職人・岡田選手のグローブを紹介させてください。

岡田選手のグローブは昔からあったスタンダードな外野手のグローブのように見えますが、ポケットが深く、ボールが入りやすい構造になっていたり、ウェブも形崩れがしないように真ん中の部分に縫いを多くしていたりと、見た目ではわからないこだわりがあるのがグローブなのです。

参照元:岡田幸文選手のグローブについて

なぜ岡田選手のグローブを紹介したかというと、筆者のグローブの基本形が岡田選手のものだからです。私もポケットの深さや型崩れがしないという部分を意識して、自分のグローブをオーダーしました。

グローブ レザー ウェブ
ウェブの中心を紐で補強しているため、型崩れなく状態を保っている

加えて、こだわったのは「フィット感」です。極力手に合う形にこだわったため外野手では珍しいですが、フォールバックを用いました。

また、外野手のグローブは球際のプレーにより対応するために小指を入れる場所に小指と薬指を入れる「小指二本入れ(通称:こゆに)」をすることが多いです。

筆者ももれなくそのタイプなので、通常人差し指に開ける指穴が中指になっていたりと、いち草野球選手でもこだわりはひとしおです。

グローブ オーダー
狭い手口で手首のフィット感が高まり、際どい打球にも対応ができる仕様
グローブ オーダー
小指部分に2本指を入れるため、中指部分に指を出す穴が空いている

グローブで野球がさらに深くなる!

いかがでしたでしょうか。

野球をしたり見る機会があれば、ぜひグローブに着目していただけたら嬉しいです。野球のルールがわからなくても、少しは深い視点で野球が楽しめます。

もし、グローブを買われる際は、参考になれば幸いです。この記事を通じて、運命的なグローブと出会えたら、何よりです!


写真・文/吉本 慎之介(株式会社BuySell Technologies)

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